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ボストンで13年働いた研究者が、アカデミック・キャリアパスで切磋琢磨する方法を発信することをめざします。
日本に帰国中に移動時間を利用してあらかじめ予定していた本3冊を計12時間ほどで一気に読みました。

#1. 日本語が亡びるときー英語の世紀の中で-(水村 美苗)(6時間)
#2. ベネディクトアンダーソン グローバリゼーションを語る(梅森直之)(4時間)
#3. 朗読者(ベルンハルト シュリンク)(2時間半)


「日本語が亡びるとき」は梅田望夫氏の「すべての日本人がいま読むべき本だと思う」に触発されて、「ベネディクトアンダーソン グローバリゼーションを語る」は文化系トークラジオライフのポドキャスとでの推薦で、「朗読者」はタイタニックの時から注目している女優ケイト・ウィンスレットの新作映画「The Reader」のトレーラーを見て原作が読みたくなったので....と、それぞれ独立した理由でたまたまこの3冊をつづけて読むことになったのですが、結果的に合わせて読むことにより、新しい意味を見いだすことができたように思います。

まず、「日本語が亡びるとき」は自分には教養がある、または教養をつけたいと思っているひとは”読むべき本だと思”います。学校で習う「国語」が、現在の"当用漢字仮名まじり、現代かなづかい"となった経緯についての記述は興味深く、是非知っておくべき歴史的経緯であると思います。

さて「日本語が亡びるとき」はその中で、ベネディクトアンダーソンの400ページ近い名著「想像の共同体」を、次のようにたった1文で要約しています。

国家は自然なものではない。


「想像の共同体」は「日本語が亡びるとき」のロジックを構成するための重要な下地になるため、このほかにも多くの解説/記述があり、これが、「ベネディクトアンダーソン グローバリゼーションを語る」を読む上で非常に役立ちます。「想像の共同体」をまだ読んでいない私のような読者には、「ベネディクトアンダーソン グローバリゼーションを語る」でのベネディクトアンダーソンの早稲田大での講演内容は非常にあまりにも難解です。後半の梅森の解説を読んでもまだ難しいと思います。しかし、事前に「日本語が亡びるとき」を読んでいたおかげで非常に理解を助けられました。

そして、最後の「朗読者」ですが、一般にそのテーマは「愛するひとの過去、”ナチス時代の犯罪をどうとらえるかという重い問題”」であると考えられているようですし、「日本語が亡びるとき」を事前に読まなければ私もそう感じていたでしょう。しかし、「日本語が亡びるとき」を読んだ後で「朗読者」を読んだ今、(「朗読者」のねたばれになるので詳しくプロットは言えないのですが)実は「叡智を伝えるべき<書き言葉>である<国語>が、戦争という喪失体験からの国民の自己再生に果たす需要な役割」こそが著者がこのプロットで言わんとする真のテーマではないかと強く感じています。

偶然とはいえ、全く別のきっかけでよんだ本の間に、このようなシナジーがあるのは非常に面白いと思います。

japanese horobiru


anderson global


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テーマ:日本文化 - ジャンル:学問・文化・芸術

九鬼 周造著「いき」の構造

「粋なお方」とは、今日風に言えば、さしずめ「クールなやつ」のことである.....
(宮川匡司)『ことし読む本いち押しガイド2000』


さて米国ではVirginia Postrelが「グラマー(glamour)」の構造を徹底的に研究しています。Postrelによれば「グラマー(glamour)」なのは決してハリウッド女優だけでなく、乗り物、建築物、風景、天体など非常に幅広いイメージをカバーする概念であるようです。

なによりVirginia Postrelのプレゼンテーションが”グラマー”です。彼女の米国版「いき」の構造を週末のひと時にご覧ください。




追記 (12/31):ニューヨークタイムズの12月31日記事「Glamour Still Rules, but With Fewer Debutantes」は社交界デビューする少女たちの”グラマー”な社交流儀Texas Dip(写真)を記事にしている。

1231NYTA



テーマ:アート・デザイン - ジャンル:学問・文化・芸術

ニューヨークタイムズに掲載される報道写真の芸術性の高さにはいつも感心させられますが、Jun Seitaさんに、私の地元ボストングローブ(Boston.com)にも、すごいフォトブログThe Big Pictureがあることを教えられました(灯台下暗しですね)。

The Big Pictureは文字通りブラウザーからはみ出す程に大きな高品質の写真で、知的好奇心を刺激する世界の出来事のストーリーを語っています。是非とも一度ご覧ください。The Big Pictureはこちらから。



テーマ:アート - ジャンル:学問・文化・芸術

ブリュッセルで24時間空き時間があったので、どうしようかといろいろ相談していたところ、パリまでタリス(Thalys)という列車で1時間20分で行けることが判明。早速タリスに乗り込み、ルーブル美術館をめざしました。列車内はワイヤレスインターネットと軽食がフリーで非常に快適でした。

ブリュッセルの街角
BR


2時間以内で
パリ、ルーブル美術館
Paris


テーマ:絵画・美術 - ジャンル:学問・文化・芸術

週末のジョークです

The elephant in the room:

”部屋の中の象”とは、そこにあるのが明らかなのに誰も認めようとしない(不都合な)真実を指すイディオム
(an English idiom for an obvious truth that is being ignored or goes unaddressed)

普通は象が部屋の中にいれば、見過ごすはずがないことに由来する...
(It is based on the idea that an elephant in a room would be impossible to overlook; thus, people in the room who pretend the elephant is not there might be concerning themselves with relatively small and even irrelevant matters, compared to the looming big one.)



それなら、あえて積極的に象を見えなくするクリエイティブな方法を考えてみると....

How to hide an Elephant
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テーマ:ことば - ジャンル:学問・文化・芸術

グラフィックデザイナーであるステファン・サグマイスター(Stefan Sagmeister)は、人生で学んだいくつかの重要なレッスンを、デザインの力で発信しています(プロジェクト”Things I have learned in my life so far”)。”Things I have learned in my life so far”の初期の作品のひとつが:

Keeping a Diary Supports Personal Develpment.




もっと多くのレッスンはこちらを

テーマ:アート・デザイン - ジャンル:学問・文化・芸術

元アップルコンピュータのガイ・カワサキらが審査員をつとめるワールドベスト⋅プレゼンテーション⋅コンテスト2008の結果が発表されました。昨年のベストプレゼンテーション「Shift Happens」をインパクトで上回るものはなかったように思いますが、今年のノミネート作品のなかで私が心惹かれたのは、コンテスト第二位の足元のフォトだけで綴った旅行記「Foot Notes」です。シンプルですが、クリエイティブなアイデアだと思います。

Foot Notes
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テーマ:アート・デザイン - ジャンル:学問・文化・芸術

写真雑誌の最高峰ナショナル⋅ジェオグラフィクスのフォトディレクター(Director of Photography)デビッド⋅グリフィン(David Griffin)はTED トークで、雑誌を飾った数々の美しくパワフルな写真を紹介しています。

ナショナル⋅ジェオグラフィクス⋅マガジンの方向性を決定するというグリフィン氏の仕事は、常に高いスタンダードを保つことが要求されまが、彼の求めるプロフェッショナルの写真家の条件とは:

ただ単に美しいインパクトのある写真をどんな場面でも撮ることができるというだけでなく(これだけでも十分に達成困難なのですが)、”写真をとおしてストーリーを語ることができる力(Story Telling Power of Photography)”をもっている


ということだそうです。

写真のインパクトとは、そこから湧きでるストーリーのインパクトのことなのでしょうか。

グリフィン氏のトーク”Photography connects us with the world”で、写真が語るストーリーを楽しんでください。









テーマ:アート - ジャンル:学問・文化・芸術

スプートニク1号(ロシア語:Спутник-1、спутникはロシア語で衛星の意)はソ連が1957年10月4日に打ち上げた世界初の人工衛星。重量は83.6kg。世界初の人工衛星・スプートニク1号は、コンスタンチン・E・ツィオルコフスキーの生誕100年と国際地球観測年に合わせて打ち上げられた。科学技術的に大きな成果であるのみではなく、スプートニク・ショックを引き起こし、米ソの宇宙開発競争が開始されるなど、冷戦期の政治状況にも影響を与えた。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』





なお、このムービーのプロデューサーDavid Hoffmanは、最近自宅の火災ですべての機材を失ったのですが、ゼロから出直す意気込みと希望をTEDで語っています

テーマ:歴史大好き! - ジャンル:学問・文化・芸術

米国では:

30秒毎に106,000個のアルミ缶を消費している
6ヶ月毎に200,000人が喫煙が原因で死んでいる
6時間ごとに100万個のプラスティック製コップを航空機で消費している
1ヶ月に32,000件の豊胸手術が行われている
毎日426,000個の携帯電話が破棄されている



写真家 Chris Jordan はこれらの米国の消費社会を表す数字をビビッドでインスパイヤリングなイメージに込めて表現しています。数字とイメージを融合させ強烈なメッセージを作り出すTED でのプレゼンテーションも合わせてご覧ください。







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プロフィール

Motomu Shimaoka

Author:Motomu Shimaoka
島岡 要:三重大学医学部・分子病態学講座教授 10年余り麻酔科医として大学病院などに勤務後, ボストンへ研究留学し、ハーバード大学医学部・准教授としてラボ運営に奮闘する. 2011年に帰国、大阪府立成人病センター麻酔科・副部長をつとめ、臨床麻酔のできる基礎医学研究者を自称する. 専門は免疫学・細胞接着. また研究者のキャリアやスキルに関する著書に「プロフェッショナル根性・研究者の仕事術」「ハーバードでも通用した研究者の英語術」(羊土社)がある. (Photo: Liza Green@Harvard Focus)

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