ボストンで13年働いた研究者が、アカデミック・キャリアパスで切磋琢磨する方法を発信することをめざします。
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MIndless eadting久しぶりに日本のレストランで食事をして気になったのは、米国に比べ空いた皿を下げるのが遅いことだ。逆に渡米して間もない頃は、空いた皿をあっという間にさげてしまう米国のウエイター/ウエイトレスに驚いた。

これに関連して最近読んだ「Mindless Eating: Why We Eat More Than We Think」という食の心理学とも言うべき本に興味深い実験結果が書いてあった。

被験者はMBAコースの学生(インテリジェンスが高く、騙されにくいはず)を2つのグループに分けパーティーに招き、双方にフライドチキン(骨付き)を食べたいだけごちそうした。一つのグループでは食べた後の骨の乗った皿を素早くさげ、もう一方のグループでは下げずにそのままテーブルに残した。

結果は:皿を素早く下げたグループは、下げなっかたグループより20%近く多くフライドチキンを食べたのだ。

「Mindless Eating」によると、満腹感は実際に胃のなかにどれだけ詰め込んだかだけでなく、視覚的シグナル(ビジュアルキュー)に大きく影響を受ける。食べた後のフライドチキンの骨の数や、空いた皿の数はどれだけ食べたかの大きな視覚的シグナルとなり、「十分達成したからもういいんだよ」と食欲を抑制する。

しかし、フライドチキンの骨や空いた皿が素早く下げられ、テーブルに食欲抑制の視覚的シグナルがないと、ひとは安心してもっと食べてしまうのだ。

米国のレストランでは通常総料金の10-20%程度のチップがウエイター/ウエイトレスのポケットに入るので、チップの習慣のない日本に比べ、客にたくさん食べさすより強いインセンティブが働くと考えられる。これが皿を下げる日米のタイミングの差に影響しているのではないか。

PS: それ以外にも日本人のメンタリティーとして、皿をあまり早くさげると「客をせかしているように思われる」ということも、皿を下げるタイミングが遅い要因のひとつであろう。

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テーマ:食べ物 - ジャンル:ライフ


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プロフィール

Motomu Shimaoka

Author:Motomu Shimaoka
島岡 要:三重大学医学部・分子病態学講座教授 10年余り麻酔科医として大学病院などに勤務後, ボストンへ研究留学し、ハーバード大学医学部・准教授としてラボ運営に奮闘する. 2011年に帰国、大阪府立成人病センター麻酔科・副部長をつとめ、臨床麻酔のできる基礎医学研究者を自称する. 専門は免疫学・細胞接着. また研究者のキャリアやスキルに関する著書に「プロフェッショナル根性・研究者の仕事術」「ハーバードでも通用した研究者の英語術」(羊土社)がある. (Photo: Liza Green@Harvard Focus)

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