苫米地 英人氏の「
夢をかなえる洗脳力」を読んだ。苫米地氏の強烈なプロファイル(脳機能学者・計算言語学者....角川春樹事務所顧問....カーネギーメロン大学博士....オウム信者の脱「洗脳」の経験...)と「夢をかなえる洗脳力」という刺激的な本のタイトルとは裏腹に、かなりちゃんとしたことが書いてあっておもしろい。
「本書でご紹介するのは、最新科学から生まれた強力な技術です。本書のノウハウを悪用すれば、悪徳宗教の教祖や詐欺師になることも可能です。本書の手法を間違った目的で使用されないよう、くれぐれも申し上げておきたいと思います。」と書いてあるが、ハウツー本ではなくむしろ啓蒙書である。
私のこの本の解釈は(要約ではなく):
1)世界はすべて人間の5感をとおして認識されるものであるから、厳密な意味で本当のリアリティーなど存在せず、万人に対してその数だけのバーテャル・リアリティーのみが存在する。
2)したがって、世界は個人の認識(心のもちかた)次第でなんとでも変えられる。
3)よってしあわせになる最も確実な方法は競争に勝つことやお金を儲けることではなく、自分がしあわせであると感じる(洗脳する)ことである。
4)そのためには不幸に感じられる小さな出来事を大きな局面からポジティブに見る力(抽象的な思考力)を身につける必要がある。
以上がこの本の肝である。
「しあわせな人生」と「競争の勝者であること」を全く関係のない別物として完全に分離したことは、決して新しいことではないが「勝ち組・小金持ちになるための戦略本」が氾濫する現在には希少価値があるであろう。
(May sound ironic)
Scarcity is a best strategy to be successful in competitive markets.
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