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2025年に留学生100万人 教育再生会議が目標
(asahi.com: 2007年04月18日20時01分)

 政府の教育再生会議は18日、教育再生分科会(第3分科会)を開き、大学・大学院改革の一環として、海外からの留学生を2025年に100万人まで増やす目標を決めた。5月にまとめる同会議の2次報告に盛り込む方針だ。

 83年に1万人だった海外からの留学生は、当時の中曽根政権が打ち出した「留学生受け入れ10万人計画」に沿って国が各大学の宿舎建設などを支援してきたこともあり、03年には10万人に達した。しかし、少子化で日本人学生が減っているため、国策として留学生を増やす必要があるという認識で同分科会は一致した。



米国が移民を受け入れDiversityを保つことで、Science&Technologyの分野で卓越した競争力を維持したきた。これと同様に、海外から多様なバックグランドと資質を持った留学生を受け入れることで日本も中~長期的に競争力を高めることができる可能性が十分にあるだろう。この提案のキーはいかに「Openなアカデミックシステム」をつくるかであると思う。Opennessを決定する最大の因子は言語であろう。単純には「留学生が日本語を使う」または「留学生も日本人も英語を使う」のどちらかであろうが、少なくともScience&Technologyの分野では英語がHegemonyを握っているので、Openなアカデミックシステム(世界中の誰もが参加可能なシステム)は英語を共通言語にするのが実際的である。

Science&Technologyの高等教育・研究(主として大学)をすべて英語で行ことのポイントを整理すると:
1)授業はすべて英語で行い、教科書、レポート、試験などもすべて英語で行う。英語の上質な教科書例えばMoleculer Biology of the Cellなどを使う限りこれは十分に実現可能であろう。英語のフレームワークの方が理論的な文章には向いていると思う。教官も学生も必ずしも上手な英語を話す必要はない。教官が臆することなく日本人英語(私の場合は大阪弁英語)を披露すれば、学生は必ずついてくる。

2)大学の事務は日本語と英語で同じクオリティーのサービスを学生や教官に提供する必要がある。留学を経験された方なら気づかれたと思うが、言語で苦労するのは研究室や教室での会話だけでなく、事務 (Administration) とのやりとりである場合が多い。また、将来的には多くの優秀な留学生が日本で教官(教授)になるであろうから、常勤の外国人教官のサポートがますます重要になってくる。

3)優秀な留学生が長期的に日本に残らないと日本の競争力は高まらない。(留学生を受け入れることにより、日本人を活性化するだけでは不十分であろう)優秀な人材を引き留める最大のインセンティブがテニュアトラックの教官への登用であろう。これを可能にするためには研究申請書はすべて英語にする必要がある。(現在米国がそうであるように、優秀な留学生と日本人との間でアカデミックポジションを争うという問題点がより顕著にあるであう)
[その他、大学外(日常生活)での様々なサービスのインフラストラクチャーの整備が重要であるがここでは触れない。]

極端に聞こえるかもしれないが、Openなアカデミックシステムをつくる覚悟が成功の鍵であると私は信じている。Johns Hopkins 大医学部Chicago大MBAが日本を飛び越してシンガポールにキャンパスを作ったように、優秀な人材を呼び込むには(乗っ取られるかもしれないリスクを冒しつつ)Openなシステムを構築することが不可欠になるであろう(シンガポールが現在成功しているかどうかはまた別に論じる必要があるが....)。

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Motomu Shimaoka

Author:Motomu Shimaoka
島岡 要:三重大学医学部・分子病態学講座教授 10年余り麻酔科医として大学病院などに勤務後, ボストンへ研究留学し、ハーバード大学医学部・准教授としてラボ運営に奮闘する. 2011年に帰国、大阪府立成人病センター麻酔科・副部長をつとめ、臨床麻酔のできる基礎医学研究者を自称する. 専門は免疫学・細胞接着. また研究者のキャリアやスキルに関する著書に「プロフェッショナル根性・研究者の仕事術」「ハーバードでも通用した研究者の英語術」(羊土社)がある. (Photo: Liza Green@Harvard Focus)

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