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ボストンで13年働いた研究者が、アカデミック・キャリアパスで切磋琢磨する方法を発信することをめざします。
その道でのエキスパート/プロフェッショナルになりたいと、日々切磋琢磨を志しているが、ここにそのプロセスを見事に表現したことばがある。

(堀内 浩二氏のブログ発想七日より引用)
真のエキスパートに至る9+1のステージ
あまりにも共感したので即訳。エキスパートになるための道のりがここにある。

1. 興味を持てる分野を発見する (Discovery and interest)

2. 最初は自分で学ぶ (Early self-teaching)

3. きちんとした教育を受ける (Formal education)

4. 現場で恥をかく (Humiliation)

5. 真剣に挑戦する (Serious attempts at professional improvement)

6. 成功体験を得る (The beating of local rivals)

7. 専門家としての自信を付ける (Youthful arrogance.)

8. 井の中の蛙であったことに気づき、打ちのめされる (Reality check and crashing back down to Earth)

9. 全てを知ることはできないことを理解する (Realizing that you'll never come close to knowing everything)


"The nine stages to becoming an expert" - Paul's Tips より、やや意訳。
過去のイタイ記憶が甦ってきてしまいました…。思考や分析のフレームワークが好きでいろいろとリストを収集していますが、こういう物語性のあるリストは少ないですね。
良いリストではありますが、エキスパートの道はステージ9で終わり、ということでもないと感じます。というのは、そこから

9-1. 「まだまだ勉強中ですから…」を続ける

9-2. それでも自分の見解を世に問うていく


という選択があり、専門家の役目というのは後者だと思うからです。そこで自分向けに

10. それでも、自分の見識を披露する(謙虚ではあるが臆病ではない)
を、加えておきたいと思います。



解説の必要がないぐらいに、エキスパート/プロフェッショナルへと 切磋琢磨 するプロセスの本質をうまくついる。
堀内氏が付け加えられた
9-1. 「まだまだ勉強中ですから…」を続ける
9-2. それでも自分の見解を世に問うていく
10-2. それでも、自分の見識を披露する(謙虚ではあるが臆病ではない)
がまた素晴らしい。

エキスパート/プロフェッショナルへの道は八分目あたりからぐっと険しくなる。皆、不完全な自分を曝したくないので、ひたすら努力を重ね完璧を目指す。しかし、本当の成長は不完全な自分を曝し、多くの建設的な批判からしか得られない。六分目あたりから恐れずに不完全な自分を曝しあえて批判を受けよう。その中には少なからずエキスパート/プロフェッショナルへの成長のヒントがあるはずだ。



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テーマ:研究者の生活 - ジャンル:学問・文化・芸術

大切なことですね
エキスパートの飽くなき挑戦を感じられる言葉ですね。私もその境地に行けるようがんばりたいです。ブログランキングもクリックしました。
【2007/03/17 Sat】 URL // 人生の道 #mQop/nM. [ 編集 ]

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プロフィール

Motomu Shimaoka

Author:Motomu Shimaoka
島岡 要:三重大学医学部・分子病態学講座教授 10年余り麻酔科医として大学病院などに勤務後, ボストンへ研究留学し、ハーバード大学医学部・准教授としてラボ運営に奮闘する. 2011年に帰国、大阪府立成人病センター麻酔科・副部長をつとめ、臨床麻酔のできる基礎医学研究者を自称する. 専門は免疫学・細胞接着. また研究者のキャリアやスキルに関する著書に「プロフェッショナル根性・研究者の仕事術」「ハーバードでも通用した研究者の英語術」(羊土社)がある. (Photo: Liza Green@Harvard Focus)

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