アカデミック・キャリアパスで研究者が切磋琢磨する方法を発信することをめざします。
テニアトッラクのアシスタント・プロフェッサーのポジションは、多くはオープンサーチ(全世界公募)であり、英語ができれば国籍は基本的には関係ない。募集の広告がScienceやNatureに掲載されると1つのポジションに対して通常50以上 (しばしば100以上) の応募がある。選考の基準は:

1) 今までの研究業績(発表論文の質)
2) 推薦状
3) 独立してからの研究計画 (どの問題を,どんなアプローチで)



1)業績:論文の数はあるにこしたことはないが、基本的には質勝負である。ファーストオーサーの論文しかカウントされないと考えた方がよい。博士課程の業績よりも、ポスドクの(より最近)の業績が大切である。2〜3本のファーストオーサーの論文で、ひとつのストーリーを作り出せれば強い。

2)推薦状:シングルスペースで2枚以上の詳細で強力な推薦状を書いてくれる人物が少なくとも3人以上必要である。通常はポスドク時のボス、博士課程での指導者、ポスドク時の共同研究者などである。推薦状は日本で考えられているよりもはるかに大きなインパクトを持ち、強力でない推薦状 (半ページ程度の形式的な手紙) は、むしろネガティブなインパクトさえもある。

3)独立してからの研究計画:実はこれがポスドクにとって最も難しい。多くの米国のラボでは、ポスドクでの最初の数本の論文は大抵8割方はボスの研究能力と発想に負うところが大きい。トップジャーナルに数本ファーストオーサーとして論文を発表している人でも自分ひとりで魅力的な研究計画を書ける人は少ない。そして、うまく書けたとしても多くのひとがポスドクでの仕事の延長線上の研究をしたいと書く。あるハーバードの教授はこれを、ポスドクの仕事の"unimaginative follow-up"と呼び、痛烈に批判している。

研究計画には Imagination が大切である。

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テーマ:研究者の生活 - ジャンル:学問・文化・芸術


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Motomu Shimaoka

Author:Motomu Shimaoka
島岡 要:10年余り麻酔科医として大学病院などに勤務. その後, Harvard 大学医学部への研究留学を期に, 非常に迷った末に医局を離れBoston で独立することに挑戦し, 現在ラボ運営に奮闘する.「実験医学」 に”プロフェッショナル根性論”を執筆中.

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