坂本龍一の夢についての語りがおもしろい。「夢をかなえるために坂本さんは何をしましたか?」との質問に対して:
あのねぇ……、何もしてないな。大体、夢ないもん。.....というのも僕自身が夢なんか持ったことないし、何かゴールを設定して、そこに向かってがんばるという生き方をまったくしてこなかった。流れに任せてフラフラと、あまり責任のない身分がいいなぁと思ってどこにも所属せずに、だから就職したこともないし、学生身分の延長でやっていて、気が付いたらYMOに入っちゃって。
ミスチルを目指して終わるな──坂本龍一かく語りき
これを私なりに正しく理解すれば、徹底して”
Opportunistic”であったということでしょう。行間をよむならば:
「夢がない。何かゴールを設定して、そこに向かってがんばるという生き方をしない。」とは「自分の世の中を認識する力の限界を知りる。自分の知らないこと、つまり自分で夢見ることすらできないことの中にこそ、真にインパクトの高いこと、将来的に自分自身を成長させるようなものがあるということを悟る」ということでしょう。
「流れに任せてフラフラ」とは「世の中の流れを読み取ることに常に敏感であり、よく勉強し、ネットワークを張り巡らせ、新しいのプロジェクトのネタを見つけては、常に自分の仕事の方向性をその時々に合わせて最善な修正していく」ということでしょう。
深読みしすぎでしょうか?......確かドラッカーもイノベーションとは最大限に”Opportunistic”であるところから生まれると言っていたと思います。
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