大学/大学院の使命の一つがイノベーティブ(innovative)な人材を育て、社会に送り出すことであると私は考えています。(強調したいのはイノベーティブは必ずしも即戦力を意味しません。むしろ即戦力でない場合が多いのです。)ではイノベーションをどう評価/測定するべきでしょうか(もし、評価する必要があるとすれば....)。
ニューヨークタイムズに連載のブログ
freakonomicsの”How Can We Measure Innovation? ”でのセスのコメントを私なりに解釈すると:
イノベーションを数値化しようとする試み自体が間違っている。数値化でできるような”イベント”が認識されるのは、イノベーションが起こった遥かに後である。また、その定義上イノベーションにはひとつとして同じものがない。「これはイノベーションに違いない、なぜなら同じものを過去に見たことがあるので」というステートメントは矛盾である。イノベーションとは”プロセス”であり、イノベーションの真の価値は、「イノベーションは長期的には必ず良き結果をもたらす」という信念自体にある。つまり、イノベーションは”プロセス”であり、目の前の1つの試みがたとえ失敗であっても、それが次の成功につながると信じることにある。
イノベーションの本質がプロセスを重視することである以上、大学/大学院の使命とは「即戦力」となる人材輩出を要求する社会からの近視的な圧力(と俵糧攻め)に耐え、ひたすらイノベーションというプロセスを信じることにあると思います。
以上週末の雑感でした。
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