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ボストンで13年働いた研究者が、アカデミック・キャリアパスで切磋琢磨する方法を発信することをめざします。
「好きなことを仕事にすべきか」という今までに何度も取り上げられたキャリアにおける永遠の問いに、中村うさぎさんはノーと言います:


(ひとは)好きだったことを、突然嫌いになることは(しばしば)あるが、得意なことが、突然苦手になることはめったにない。ー執筆前夜



好きなことを仕事にしたばかりに、嫌いになってしまうことが往々にしてあるでしょう。ですから、むしろ得意なことをまず仕事にして、周りから認められてその仕事を好きになるというポジティブフィードバックを利用するのがStrengths-based approachの考え方。

それでは、その仕事が得意なんだけどなかなか好きになれない時にはどうするか。仕事を変える前にすべき対処法はいくつもあると思いますが、私の案を2つほど:
1)得意であること(高いパフォーマンス)を褒めてくれる人を探す(見つかるまで探す)。そして褒めてもらう。
2)自分がどれだけ達成したかを紙(またはブログなど)に書いて読み返して、自分が成し遂げたことの棚卸しをして、自分で自分をほめる。

つまり、好きになる対象を「仕事」から「仕事をしている自分」に移してみるのがいいかもしれません。


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テーマ:言霊(格言・名言・自分の考え) - ジャンル:学問・文化・芸術

嫌いなことが得意になることは余りないでしょうから、最初はやはり好きで(少なくとも嫌いでない状態で)やっているうちに得意になるのではないでしょうか。得意なのに好きでないという状態は既に、好きだったことが嫌いになってしまった可能性が高いのではと思います。好きな事を仕事のワクにはめようとするから好きな事も嫌いになるのではないでしょうか。
【2008/04/24 Thu】 URL // #- [ 編集 ]
現在まさに就職活動中の私にとって、このテーマはとても深いものでした。当然、生涯成長しながら続けていける仕事に就きたいので、好きな事と得意な事の両方を考えます。企業に仕事への熱意を伝える上で「好きである」という事は欠かせません。けれども、決して「下手の横好き」では採用してはくれないのです。まだまだ悩みながら活動継続中ですので、とても考える参考になりました。ありがとうございます。
【2008/05/11 Sun】 URL // #- [ 編集 ]

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少し前、博士卒の就職問題(いわゆるポスドク問題)の議論が流行っていた頃に、書こうと思いつつ結局書かなかったネタがあります。 ブログでバイオのネタにしようと前から考えてはいたんですが、朝日から出た例の記事を読んでいろいろと考えたことがあるので、それと合わ?...
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Motomu Shimaoka

Author:Motomu Shimaoka
島岡 要:三重大学医学部・分子病態学講座教授 10年余り麻酔科医として大学病院などに勤務後, ボストンへ研究留学し、ハーバード大学医学部・准教授としてラボ運営に奮闘する. 2011年に帰国、大阪府立成人病センター麻酔科・副部長をつとめ、臨床麻酔のできる基礎医学研究者を自称する. 専門は免疫学・細胞接着. また研究者のキャリアやスキルに関する著書に「プロフェッショナル根性・研究者の仕事術」「ハーバードでも通用した研究者の英語術」(羊土社)がある. (Photo: Liza Green@Harvard Focus)

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