ボストンで13年働いた研究者が、アカデミック・キャリアパスで切磋琢磨する方法を発信することをめざします。
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スポーツの世界では薬剤を用いた運動能力の不正な改善つまりドーピングが問題となり、ドーピング検査がメジャーな大会ではルーティンに行われるようになってしばらくたちます。そして今研究者の世界でのドーピング:Brain Enhancement: 薬を使って集中力や生産性を高めることが問題になり始めています。

ニューヨークタイムズの記事「Brain Enhancement Is Wrong, Right?」によれば、ケンブリッジ大学の調査結果によると複数の研究者がナルコレプシーなどの治療に使われているサイコスティミュラントAdderallや覚醒促進剤Provigilを生産性を高めるために使用したことがあるそうです。(Provigil(Modafinil)のアスリートへの使用は現ドーピングとみなされています。)

もちろんアカデミックドーピングにより、研究者の健康が蝕ばまれることが最大の問題ですが、ニューヨークタイムズの同記事でFrancis Fukuyamaの著書「Our Posthuman Future: Consequences of the Biotechnology Revolution」での意見にあるように、

薬剤によるBrain Enhancementが広がれば、普通の能力(脳力)という基準が(不正に/不自然に)上げられてしまう危険があるのです。
......increased use of such drugs could raise the standard of what is considered “normal” performance....



グラントや原稿の締め切り前夜に、とびっきり濃いコーヒーや朝鮮人参エキスの入った栄養ドリンクを飲んで集中力を高めもうひと頑張りという経験がありますが、一歩間違えばドーピングの誘惑にかられる危険が自分にはないとは言い切れません....

NYT_4

(Credit: BENEDICT CAREY)

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テーマ:研究者の生活 - ジャンル:学問・文化・芸術

グラント獲得の為のドーピング
このような危険な事が実際にacademiaの世界で行われている事は知りませんでした。
ただ、いくらドーピングを行ってグラントを得たとしても薬なしではもうその生産性は保てないでしょうから、知性の無い愚かな堕落した行動だと考えられます。
麻薬と一緒ですからね。
そのあたりのcommon senseを失っている研究者が多いというのは悲しむべき現象かと
思います。
【2008/03/12 Wed】 URL // M #mQop/nM. [ 編集 ]

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プロフィール

Motomu Shimaoka

Author:Motomu Shimaoka
島岡 要:三重大学医学部・分子病態学講座教授 10年余り麻酔科医として大学病院などに勤務後, ボストンへ研究留学し、ハーバード大学医学部・准教授としてラボ運営に奮闘する. 2011年に帰国、大阪府立成人病センター麻酔科・副部長をつとめ、臨床麻酔のできる基礎医学研究者を自称する. 専門は免疫学・細胞接着. また研究者のキャリアやスキルに関する著書に「プロフェッショナル根性・研究者の仕事術」「ハーバードでも通用した研究者の英語術」(羊土社)がある. (Photo: Liza Green@Harvard Focus)

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