ボストンで13年働いた研究者が、アカデミック・キャリアパスで切磋琢磨する方法を発信することをめざします。
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小飼 弾氏の「速水健朗著 自分探しが止まらない」への書評より:

「自分探しが止まらない」は、著者を含めた多くの若者が「ハマる」、「自分探し」という「病」の症例集。ただし処方箋は書いていない.....

それでは、なぜ著者も含め自分探しが止まらない人々はそれを止められないのか。
自分を決めるのが、怖いからだ。
そして社会も、自分を決めることを若者たちに強いなくなったからだ。


「社会が自分を決めることを若者たちに強いなくなった」のは、(社会学者風に言えば)意識的にせよ無意識にせよ「昔のようにいったん自分を決めればそれで最後まで行けた」時代が終わりつつあることを大人たちが感じているのが、一つの理由ではないでしょうか。

職業人のキャリアはますます広い意味でのプロジェクト式になっています。短いときには数ヶ月、長くても数年の単位で成果を出し、その成果に基づいてさらなる次のプロジェクトに移っていきます。新しいプロジェクトの自分は、前のプロジェクトの自分ではありません。もちろんプロジェクトを通じて”自分”は常に成長過程にあるので、新しい”自分は”必ずしも全く別の”自分”である必要はありませんが、全く同じ”自分”ではおそらくプロジェクトを成功に導けないでしょう (ここでは”プロジェクト”を”ルーチン”に対峙するものとして意味付けています)。

今のプロジェクトが終わるまでには、次の自分の少なくともヒントぐらいは見つけだしていないと、次のプロジェクトをタイムラグなく立ち上げることはできません。したがってこれからは”自分探しの旅”はMUSTなどではないでしょうか(もちろん私の意味する”自分探し”は速水氏の”自分探し”とは量的に/程度が違うかもしれませんが、おそらく質的には同種のものであると思います)。

”自分探しの旅”の最中は、何者でのない自分を皆苦しく、おさまりの悪いものと感じるはずです。しかし、これはべつに悪い事ではありません。”自分探し”は今の自分を完全に否定しないかぎりは”成長”とか”Re-invent”とかおさまりの良い言葉に置き換えてもよいでしょう。”生みの苦しみ”と言うのも悪くないでしょう。

”もう自分を探さなくてよい”と思い込むほうが問題となる時代がやがてやってくるのでは....


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テーマ:科学・医療・心理 - ジャンル:学問・文化・芸術

結婚も
私事で恐縮なのですがi-201
一昨年、人類がこれだけ長生き時代になってくると結婚も”自分探し"途中の一つのプロジェクトと捉える必要がでてくるのかも?と。そんなことを考えながら記事にしたことを思い出しました。i-267
よく考えますと、人生の半分を終えてもまだ半分残っているという長寿大国の日本人。  
学生生活から今までを2度やり直せる程の時間を持っているということにもなるんですよねi-282
そう考えると、どんな自分に出会えるのか楽しみでもありますねi-269 
【2008/02/18 Mon】 URL // cafe owner #yw4sqTbg [ 編集 ]

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(あなたも私も自分探し病 その1 その2 のつづき) このような「自分探し」をめ
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Motomu Shimaoka

Author:Motomu Shimaoka
島岡 要:三重大学医学部・分子病態学講座教授 10年余り麻酔科医として大学病院などに勤務後, ボストンへ研究留学し、ハーバード大学医学部・准教授としてラボ運営に奮闘する. 2011年に帰国、大阪府立成人病センター麻酔科・副部長をつとめ、臨床麻酔のできる基礎医学研究者を自称する. 専門は免疫学・細胞接着. また研究者のキャリアやスキルに関する著書に「プロフェッショナル根性・研究者の仕事術」「ハーバードでも通用した研究者の英語術」(羊土社)がある. (Photo: Liza Green@Harvard Focus)

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