ボストンで13年働いた研究者が、アカデミック・キャリアパスで切磋琢磨する方法を発信することをめざします。
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昨日のエントリー「視野を広げる方法で」で「研究者は本来特定の分野での専門性を深めることを良しとする職業であるはずであるのに、どうして他の分野へ視野を広げる必要があるのか」という趣旨の質問をいただきました。これは非常に重要な問題提起であります。

一般的には2つのアドバイスがあるでしょう:(A) NO: 専門性の高さが研究者のコミュニティーでの評価に直接つながるので「狭く深く」にプライオリティーをおくべきである (B) YES: 短期的には効果はや利益はないかもしれないが、長期的には何らかの役に立つ可能性があるので「広く浅い」学びも必要である。

私は基本的に(B)の立場に近いのですが、プラスアルファがあります。プラスアルファとは内田樹氏が「下流思考」で述べられていたこと一部共通しますが、「視野を広げる学びは何の役に立つのか」という問いをとりあえずカギ括弧にいれて、まず視野を広げるために学ぶことが必要であるということです。これは、”アウトプットを前提にインプットを”に矛盾する面もありますが、学びを修行ととらえて、「視野を広めることは簡単ではなく、アクティブに行動しなくては達成できないことであるので、アクティブに行動して達成する価値がある」というさらに矛盾したステートメントに変換されてしまいます。

クリアな答えのある問題ではありませんが、今後フォローしていきたいと思います。


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テーマ:ことば - ジャンル:学問・文化・芸術

はじめまして。いつも興味深く拝見しています。
最近"Tomorrow's Professor"(Richard M. Reis)という本を読んだのですが、その中で研究者として成功するために重要なものの一つとして「Breadth-on-Top-of-Depth」があげられています。これはまさに「専門を深く極めるとともに、視野を広く持つ」という意味です。もちろん専門を深く極めることが基本です。でもそれだけではだめで、自分の特殊な研究が全体(big picture)の中でどういう意味があるのか理解しておく必要がありますし、人にそれが説明できないといけません(たとえばグラントを書くときでも、ジョブトークをするときでも)。また広い範囲が見えていると、次にどこに深い穴を掘れば新しい重要な研究ができるのか気がつく可能性が高くなると思います。
【2007/12/02 Sun】 URL // SPN #sLdgtBxg [ 編集 ]

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プロフィール

Motomu Shimaoka

Author:Motomu Shimaoka
島岡 要:三重大学医学部・分子病態学講座教授 10年余り麻酔科医として大学病院などに勤務後, ボストンへ研究留学し、ハーバード大学医学部・准教授としてラボ運営に奮闘する. 2011年に帰国、大阪府立成人病センター麻酔科・副部長をつとめ、臨床麻酔のできる基礎医学研究者を自称する. 専門は免疫学・細胞接着. また研究者のキャリアやスキルに関する著書に「プロフェッショナル根性・研究者の仕事術」「ハーバードでも通用した研究者の英語術」(羊土社)がある. (Photo: Liza Green@Harvard Focus)

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