ボストンで13年働いた研究者が、アカデミック・キャリアパスで切磋琢磨する方法を発信することをめざします。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
自分の専門的な研究を一般の聴衆にプレゼンテーションするのは簡単ではありません。あまりにテクニカルに詳細であっても理解してもらえないし、話のレベルを落としすぎても研究の核となるメッセージが伝わらなでしょう。この困難なミッションを5分で行えと言われたら何に気をつけなければならないでしょうか。わたしは次の3つが肝だと思います:

1)Relate: まず自分の研究をだれもが知っていて興味を持つようなことに「関連」づける。イントロで聴衆を失わないためにはこれが大事でしょう。

2)Story:詳細な実験手法の説明などは一般には避けたほうが無難と考えられがちですが、むしろ実験手技の(詳細でなく)概要の説明のほうが退屈な場合が多いのではないでしょうか。逆に、超具体的な実験手法(どの試薬をどこから取り寄せて、何度で培養したなど)を生き生きと小さな「物語」として語ったほうが、聴衆の記憶に残るでしょう。

3)Context:「それで、いったいあなたの基礎研究は何の役に立つの?」基礎研究者の中には、自分の仕事は基礎研究であって「何の役に立つか」の質問には興味のないひともいるでしょう。しかし、世の中の大部分の人には「何の役に立つか」が最も重要な判断基準であり、もしあなたが政府からのグラントで研究をしているのなら、世間の納税者の方々は「何の役に立つか」と聞く権利は少なくとも持っていると理解しなければなりません。

一般聴衆への5分間プレゼンテーションの一例として、カリフォルニア工科大のPaul RothemundTEDでのトークをご覧下さい。彼は最もクリエイティブな芸術家・科学者に贈られるMacArthurグラントの受賞者であり、2006年にNatureに発表したDNAを用いたナノテクノロジーについての研究を「relate」・「story」・「context」と見事に5分で語りきっています。





スポンサーサイト

テーマ:研究者の生活 - ジャンル:学問・文化・芸術

何、何故を主体とした発表
こんにちは。私も最近プレゼンテーションの
仕方(卒論・修論の発表を想定ですが)をエントリー
にしてみましたので、トラックバックを送らせて
いただきました。

私の考えは「何をやったのか」「何故それをやったのか」
を主として伝えるべきで、「どうやってやったのか」は
時間が短い場合は省略して良いというものだったので、
ご提示された2つ目のポイントはこういう視点もあるのかと
思わされました。
【2007/11/12 Mon】 URL // next49 #- [ 編集 ]

管理者にだけ表示を許可する
http://harvardmedblog.blog90.fc2.com/tb.php/147-f47bae63
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://harvardmedblog.blog90.fc2.com/blog-entry-147.html 良いエントリー。口頭でのプレゼンテーションは話す人にも聞く方にとっても貴重な時間を共有する機会だ。聞き手にとって「聞いて良かった」と思わせれば成功だ。ポスター発表は通り過ぎればいいのだが、トークの
[ roadman2005の日記 ]
ハーバード大学医学部留学・独立日記 ... Nature論文を5分でプレゼンテーションするキーワードは,relate,story,context。relateで関心を誘い,storyで方法論について物語的に生き生きと説明し,contextで「何の役に立つのか」を説明すると。この方法が間違いないかど....
[ This is my learning ]
今度ちょっとそういう授業をやらないといけないので,ネットで得られる卒論執筆法に関する知見についてまとめてみます。 卒業研究に大切なこと - かたつむりは電子図書館の夢をみるか まずは卒論執筆直後の方のエントリー。一番具体的かもしれない。 1,やりた?...
[ This is my learning ]
// HOME // 
Powered By FC2ブログ. copyright © 2005 ハーバード大学医学部留学・独立日記 第二部 三重大学医学部編 all rights reserved.
プロフィール

Motomu Shimaoka

Author:Motomu Shimaoka
島岡 要:三重大学医学部・分子病態学講座教授 10年余り麻酔科医として大学病院などに勤務後, ボストンへ研究留学し、ハーバード大学医学部・准教授としてラボ運営に奮闘する. 2011年に帰国、大阪府立成人病センター麻酔科・副部長をつとめ、臨床麻酔のできる基礎医学研究者を自称する. 専門は免疫学・細胞接着. また研究者のキャリアやスキルに関する著書に「プロフェッショナル根性・研究者の仕事術」「ハーバードでも通用した研究者の英語術」(羊土社)がある. (Photo: Liza Green@Harvard Focus)

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
リンク
月別アーカイブ
ブログ内検索

RSSフィード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。