社会起業家としてのJeffrey Skollの提唱するHumanity 2.0とはOpportunity GapとHope Gapという2つの社会のギャップを埋めていくプロセスです。Opportunity Gapを埋めるとはすべての人に機会が平等に与えられるように、機会の不平等を是正しいくプロセスであり、「Everyone can make a difference」のためのインフラや物理的なサポートと考えられ、当然その重要性が広く認識されています。しかし、彼は特にHope Gapを埋めることを重要視しています。Hope Gapとは「希望格差」とも訳されていますが「Everyone can make a difference」を信じることすらできなくなるという状態を指すのでしょう。
Opportunity Gapを埋めるためにはunder-appreciateされた社会問題に資金を「投資(Invest)」したり、ミーティングやフォーラムの人々の「連携(Connect)」が有効なアプローチでありますが、Hope Gapを埋めるためには「人々のこころに響く物語を提供する(Celebrate a story)」が必要であるというのがJeffrey Skollの持論です(ストーリーテリングの重要性)。そのために、かれはParticipant Productionsという映画スタジオを立ち上げます。(スタジオ立ち上げの背景には、彼が「ガンジー」や「シンドラーのリスト」に感銘を受けたことがあるようです)
Participant Productionsは、そのモットー「Movies have the power to inspire. You have the power to act.」にあるとおり、映画を通じてPublic Awarenessを高め、社会に変革をおこし、その結果としてHumanity 2.0を達成すること(特に、Hope Gapを埋める)を使命としています。
Participant ProductionsはAn Inconvenient Truth(アル・ゴアの不都合な真実)、Fast Food Nation、Good Night, and Good Luck(グッドナイト&グッドラック)などの注目された作品を送り出しています。映画の社会に対するインパクトは「不都合な真実」によく表されていると思いますが、Jeffrey Skollは一般にはあまり注目されなかった「North Country(邦題:スタンドアップ)」に言及ししています。「North Country」シャーリーズ・セロン(Charlize Theron)主演の女性に対する暴力をテーマにした映画であり、興業的な成功作品ではありませんでしたが、この映画の上映期間中に議会でthe Violence Against Women Act法案の更新の審議があり、法案更新成功に「North Country」が形成した世論が強い後押しとなったことをJeffrey Skollは強調しています。