ボストンで13年働いた研究者が、アカデミック・キャリアパスで切磋琢磨する方法を発信することをめざします。
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生化学若い研究者の会のご招待で生命科学・夏の学校(8月3~5、国立女性教育会館、埼玉県)に、シンポジウム「所変わればラボ変わる?比べてわかる日本と世界?」のパネリストとして参加した。まず第一に、スタッフの学生さんたちの情熱と卓越した企画力にる非常に充実した内容と運営に感心させられた。シンポジウムも大盛況・大成功であり、その様子は参加者のひとりHILOKIさんのブログ「生命の理解、そして「理解」の理解。」にまとめられている。

それ以外で特に印象に残ったことは参加した学生さんの”プレゼンテーション力”の高さである。

研究交流会では10人程度のグループに分かれそれぞれが5分程度で自分の研究を紹介するという試みがなされた。基本的にはパワーポイントを使わずに1ページ資料のみを使っての”ローテク”オーラル・プレゼンテーションのフォーマットであり、あまりトリックが使えないので、高いコミュニケーション能力とプレゼンテーション能力が必要とされる。私はハーバードの学生のプレゼンテーションで”目が肥えている”ので、正直日本の学生さんのプレゼンテーションはどうかなと思っていたが、そんな心配はまったく必要なかった。

それぞれが自分の持ち味を生かした非常に良質のプレゼンテーションを披露してくれた。もちろん荒削りではあるが、要点はきっちり押さえている。つまり、自分の研究しているテーマの肝が何であるかをよく理解していて、それに対する情熱を言葉で他人に説明できる。米国のようなパンチを効かしたショーのようなしゃべりまくるスタイルではないが、決して印象が薄いというわけではない。おそらくそれほどプレゼンテーションのトレーニングを抜けていないと思われる日本の学生さんたちが自分のスタイルを生かした”日本的な”プレゼンテーションの軸を確立しつつあることに驚きと喜びを感じた。

もちろん夏の学校には特に優秀でモティベーションも高い方が集まっている可能性もあり、日本の理系学生全体を論じることはできないが、日本の理系学生の質の高さを確認できた有意義な3日間であった。


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テーマ:研究者の生活 - ジャンル:学問・文化・芸術

TBありがとうございました
遅ればせながら、トラックバックありがとうございました。
こちらのブログが島岡先生のものであることを存じなかったため、大変もったいないことをしました。
交流会の場でもっと先生方とお話をすればよかったと今更ながらに後悔しております。

日本人学生のプレゼンテーションがさほど悪くないというご意見は新鮮でした。
私自身も含めて、多くの学生のプレゼンテーションは「もっと魅力的に話すことができる内容なのに」と思うことが多々あるからです。
もしくは、「プレゼンを聞く能力」に差があるのかもしれませんが。

ドラッカーをお読みになっている理系の先生には初めてお目にかかりました。
私もドラッカーの本を読むことがありますが、「研究と関係ないのに・・・」という罪悪感を残しながら読んでいました。
今後はもう少し気軽に読むことができそうです(現段階で私には研究とほとんど関係がないのは変わりませんが。)
【2007/08/11 Sat】 URL // HILOKI #vp6MYxGQ [ 編集 ]
若き科学者達に期待します
プレゼン以前のプレゼンすら駄目だった私。そんな私にとって、
若い科学者達は、希望の星です。先生のような研究者が、
有能な科学者達を牽引し、医学・生命科学の世界にブレイクスルー
の流星群をもたらしてくれることを、期待しています。
【2008/04/06 Sun】 URL // ロスジェネ #wxKTk7Ag [ 編集 ]

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Motomu Shimaoka

Author:Motomu Shimaoka
島岡 要:三重大学医学部・分子病態学講座教授 10年余り麻酔科医として大学病院などに勤務後, ボストンへ研究留学し、ハーバード大学医学部・准教授としてラボ運営に奮闘する. 2011年に帰国、大阪府立成人病センター麻酔科・副部長をつとめ、臨床麻酔のできる基礎医学研究者を自称する. 専門は免疫学・細胞接着. また研究者のキャリアやスキルに関する著書に「プロフェッショナル根性・研究者の仕事術」「ハーバードでも通用した研究者の英語術」(羊土社)がある. (Photo: Liza Green@Harvard Focus)

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