プロフェッショナルとして強いキャリアを築くためには、
まず自分の小さな世界で一番になることが必要条件である
ー自分の世界でトップになるためにすべきこと:Dipー
とセスゴーディンのDipを引用して、
以前のエントリーで書きました。研究者にとってこの「自分が一番になれる小さな世界」に相当する適切な言葉が「Investigational Niche」です。研究において二番煎じは原則として意味がありません。どんな些細なことでもいいので、何か新しいこと、何かオリジナルなことをなさなければなりません。激しい競争のなかで、自分が何か新しいこと、何かオリジナルなことをしていける場所(つまり、まずは研究費がとれて、論文が発表できる。そして中長期的には社会に貢献できる一次的な舞台)が「Investigational Niche」なのです。
じつは、”Investigational Niche」を確立せよ”とは、わたしが以前に研究所のボードメンバーの数年おきの審査を受けたときにもらったアドバイスです。独創的で、創造性のある研究を目指すのは非常に大切なことですが、今独立を目指している研究者への、実際的なアドバイスは”Investigational Niche」を確立せよ”だと思います。
PS:ところで、オバマ大統領の導入した新しい
チャレンジグラントのアプリケーションの作成におわれて一ヶ月程ブログを更新できなかったのですが(チャレンジグラントはおそらく今までで最も競争の激しいグラントになると思われます。全米で200程度が採択されるのですが、私の所属するボストン小児病院だけでも軽く200以上のアプリケーションがサブミットされました。サブミットはオンラインなのですが、あまりに多くのアプリケーションが締め切りまぎわの数日間にアップロードされたたため、システムが一時ダウンしました。最終的な採択率は1%を切るともいわれています。)、いつも私のブログ見てくれている日本にいる母親が、私が倒れたのではと心配して電話をかけてきてくれました。ブログは安否の確認に使えるのですね......