アカデミック・キャリアパスで研究者が切磋琢磨する方法を発信することをめざします。
サンケイ新聞【断 中村文則】過剰なサービスより

どうして飲食店では、客の食べ終えたばかりの食器をすぐ下げようとするのだろう。
   正直、気分が悪くなる。居酒屋なら次々料理が来るのでわかるが、ファミレスなどですぐ下げようとするのはなぜだろう。しかも大抵の店員が、こちらの会話が弾んでいることにも構わずに、会話に割り込んで「お下げしてもよろしいですか?」と聞いてくる。大体、下げて欲しければ自分達で店員を呼ぶ。余計なお節介(せっかい)だし、はっきり言って邪魔である。まるで「帰れ」と言われているようで、混(こ)んでいたならわかるが、空いている店だと意味がわからない。「あなたの店にはそんなに食器が足りないのか」と思ってしまう。


おそらく問題は”過剰な”サービスではなく、”柔軟性のない画一的な”サービスでしょう。皿を早くさげることはお客に気持ちよく食べてもらうことを意図しているので悪いことではありません。問題は「食べ終えた皿はできるだけすぐに下げる」というマニュアルに杓子定規に従うあまり、客の会話を遮って皿をさげたことでしょう。個々の状況に応じて(察して)マニュアルを現場では柔軟に運用できる接客のスキルが欲しいところですが、そういうスキルの教育はコストがかかり、またそんなスキルをもった人材はレアーでしょう。ですから、ファミレスにそうゆうサービスを期待するのが適切かどうかという別の問題も出てくるでしょう。

なぜ米国のレストランでは皿を早く片付けるのか?」で書きましたが、米国での研究では皿を早くさげることは、客の食欲亢進につながり、より多くのお金をおとすことになるので、もしチップの制度があるのなら、この店員の行為は経済的インセンティブに従っていると考えられます。ただし、客が不快な思いをしているのなら、多くのチップは期待できませんが....



テーマ:思うこと - ジャンル:学問・文化・芸術

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Motomu Shimaoka

Author:Motomu Shimaoka
島岡 要:10年余り麻酔科医として大学病院などに勤務. その後, Harvard 大学医学部への研究留学を期に, 非常に迷った末に医局を離れBoston で独立することに挑戦し, 現在ラボ運営に奮闘する.「実験医学」 に”プロフェッショナル根性論”を執筆. (Photo: Liza Green@Harvard Focus)

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