アカデミック・キャリアパスで研究者が切磋琢磨する方法を発信することをめざします。
ずいぶん前に読んだクリニカルトライアル(薬の臨床治験)を描いたノンフィクションのなかでのことですが、とあるバイオテクの研究所の描写で、壁にその会社のモットーが張られています:

「安い」、「早い」、「良い」のうち2つをとれ!


これは、アカデミアでの研究プロジェクトを計画するうえでも非常に参考になります。自分の仕事/プロジェクト/製品が、「安い」、「早い」、「良い」の3つのうち少なくとも一つの点で勝っている事は競争を勝ち抜く上での必要条件でしょう。しかし、1点にだけ特化する戦略は多くのひとが思いつき、おそらく常識的な範囲内の努力で達成可能でしょう。「非常に良いけれども時間も予算もかかる」とか、「早いけれどコストがかかり平均的なレベルの仕事(Quick & Dirtyは結構コストがかかる)」などは多くの人が達成可能でしょう。だからといって「安い」、「早い」、「良い」すべてを満たすことをめざすような戦略は、少なくともバイオメディシンの分野ではほとんど不可能です。

そこで実現可能なぎりぎりの線が「安い」、「早い」、「良い」のうち2つをとることなのです。ついつい時間とお金はかかってもいいからインパクトのある非常に「良い」仕事をしたいと思いがちです(「良い」だけを取る)。しかし、困難であってもどん欲に「良い」のうえに、さらに「安い」か「早い」のどちらかを達成することでその仕事に大きな価値が付くのです。

もう一度自分にいいきかせます。「安い」、「早い」、「良い」のうち1つだけとれる人は非常に多い。しかし3つとも取ろうとするのはあまりに無謀である。2つ取るのは簡単ではないが実現可能なギリギリのラインである。そして、2つ取ることができれば希少価値が生まれる。

現在どの2つを取るか考え中.....

テーマ:研究者の生活 - ジャンル:学問・文化・芸術

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プロフィール

Motomu Shimaoka

Author:Motomu Shimaoka
島岡 要:10年余り麻酔科医として大学病院などに勤務. その後, Harvard 大学医学部への研究留学を期に, 非常に迷った末に医局を離れBoston で独立することに挑戦し, 現在ラボ運営に奮闘する.「実験医学」 に”プロフェッショナル根性論”を執筆中.

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