ボストンで13年働いた研究者が、アカデミック・キャリアパスで切磋琢磨する方法を発信することをめざします。
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Chris Mooney著「The Republican War on Science」に詳しいように、現ブッシュ政権では適切な科学政策がなされているとは言いがたく、多くの科学者は危機感をいだいています。

サイエンスの正当性は”民主的判断をくだす仕掛け(apparatus of democratic adjudication)”によって保証されている.....権力の地位にある者は自分が正しいと信じ込み、”不都合な真実(inconvenience opposition)”を隠そうとする。しかし、サイエンスをフェアーに執行するためには、真実がどんなに醜いものであれ白日のもとにさらさなければならない(You try to set up the game of science so that the truth will out despite this ugly side of human nature).

Steven Pinker quoted in "The Republican War on Science by Chris Mooney"

科学者は2008年の大統領選に大きな期待を寄せているのですが、現在までの米国大統領候補者のディベートでは(地球温暖化の一部を除いて)科学政策は議論されてきませんでした。黙っていては”理系は”軽視されるばかり。業を煮やした科学者達は”科学政策に特化した大統領候補間ディベート”の開催を要求すべくグラスルーツ運動ScienceDebate2008を開始しました。
sciencedebate2008
ノーベル賞受賞者でカリフォルニア工科大前総長David Baltimoreやサイエンス紙編集長Donald Kennedyをはじめそうそうたるメンバーが署名しサポートを表明しています。環境、医学、科学&技術(下記)の分野でのディベートをとおしてサイエンスリテラシーのあるリーダーを選び、科学の振興(ブッシュ時代から考えると復権)と適正な予算配分を期待するものです。

この署名運動はインターネットを使って素早く広がっている模様です。ScienceDebate2008が実現することを強く願っています(私も署名しました)。

The Environment
ーClimate Change
ーConservation and Species Loss
ーThe Future of The Oceans
ーFresh Water: Drought, Pollution, Ownership
ーPopulation Growth and Its Effect on Environment
ーRenewable Energy Research

Health and Medicine
ーGlobal Diseases and Pandemics
ーStem Cell Research
ーAntibiotic Resistant Bacteria
ーDrug Patents, Generic Drugs
ーThe Genome
ーBioethics

Science and Technology Policy
ーScientific Innovation and Economic Growth
ーImproving Science Education
ーSpace Exploration
ーPreserving Scientific Integrity in Government
ーEnergy Policy


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テーマ:宇宙・科学・技術 - ジャンル:学問・文化・芸術

センチメンタルではありますが追悼の意を表さていただきます.

政治家とは命をかける職であることを思い出させていただきました.

Charismatic, striking and a canny political operator...”
       –Obituaries, the New York Times


canny |ˈkanē|
adjective ( -nier , -niest )
1. having or showing shrewdness and good judgment, esp. in money or business matters : canny shoppers came early for a bargain.
2. Scottish & N. English pleasant; nice : she's a canny lass.



YouTube, slideshareで故人を思い出すのも、Web2.0での追悼の方法のひとつのように感じます。
(自動では始まらないときにはで進めてください)





テーマ:ことば - ジャンル:学問・文化・芸術

エキスパートをキーワードの頻度により定義しようというデータベースAuthoratory.comを以前のエントリーで紹介しました:

エキスパートを見つける研究者データベース2.0: Authoratory.com
Authoratory.comは北米で最大級のバイオ研究者のプロファイルのデータベースであり...Pubmed上での論文のタイトル、アブストラクト、MeSH keywordsよりキーワードを抽出し、特定のキーワードに関する論文の頻度より研究者をランク付けし、上位200人程度をエキスパートと”勝手に”認定しているところです...



ニューヨーク・タイムズ紙でも大統領候補者を今までのディベートで話されたキーワード(イラク、イラン、移民、テロ、9/11、神、聖書、ブッシュ、レーガン、医療、中絶、環境、温暖化、税金、経済、雇用)の頻度により比較しています。TVコマーシャルやYouTube(オバマ・ガールジュリアニ・ガールなど政策と全く関係ないものも含め)まで動員しイメージが先行しがちな選挙戦ですが、各候補者の政策を”客観的に”評価するのは簡単ではありません。そんな中でディベートでのキーワードの頻度はひとつの”客観的”評価基準として使えるように思います。(政党間の差は明らかですが、候補者間の[微妙な]差は十分に注意してみる必要があります)

効果的なプレゼンテーションの心得のひとつに"Repetition(重要なポイントを繰り返すこと)"がありますが、信念(=政策)を人に伝えるには繰り返しが不可欠なのではないでしょうか。


表へのリンク;New York Times: A string of debates

NYT



テーマ:雑学・情報 - ジャンル:学問・文化・芸術

グローバリゼーションに対するリテラシーと心得に関するショート・プレゼンテーション”Shift Happens"を以前のエントリーでとりあげました:

世界を見る目が少しだけ変わる6分間:
...2010年に最も必要とされる職業のトップ10は、2004年の時点では存在すらしていない。今私たちは、「今は発明すらされていないテクノロジー」を使って「今は問題であるということすら知りえない問題」を解決するための「今は存在すらしない職業」に向けて学生を教育しているのだ...


今回はShift Happensの改訂版”Did You Know 2.0”を紹介します。メイン・メッセージは子供たちが:

米国版「生きる力 2.0」
=to be literate in the 21st century


をつけることができるような教育環境を子供たちに与えることです。

この21世紀リテラシーとは:
プロジェクト型の環境で
・remember
・understand
・apply
・analyze
・evaluate
・create
・communicate
・collaborate
を毎日、不自由なくできることと定義されています。

アインシュタイン博士が指摘するように:

問題が生じたときと同じ考え方をしていては、問題は解けない(なぜなら、その時の考えが通用しなかったから問題が生じたのであるから)
We can't solve problems by using the same kinds of thinking we used when we created them.


ですから、今生じつつあり将来子供たちが直面する問題を解決するためには、今の教育者(大人)はマインド・セットを変える必要があると”Did You Know 2.0”は提唱しています。

約8分のムービーですが、見る価値大いにありです。




テーマ:宇宙・科学・技術 - ジャンル:学問・文化・芸術

人生面白くないよ (はてな匿名ダイアリー)

20くらいまでは無限の可能性があると思ってたのですが
現実を知ったら、もうほとんどのことは解明され
ちゃってて、先人に学んでルーチンを
繰り返すしかないんだなと気づきました。
これからどうすればいいんでしょうか
教えてください人生の先輩方


バイオ分野の後輩から同じ相談を受けたと仮定して:
1)本当に「もうほとんどのことは解明されちゃって」いるのか
科学の終焉(おわり)」でジョンホーガンは、科学上のファンダメンタルな発見はし尽くされているのかももしれないと予想しています。しかし、あくまでも予想であり、競馬、投資、就職、結婚がしばしば予想外の結果になるように、予想は予想でしかありません。新しい発見は答えよりも多くの問いを生むものなので、解明すべき新しい問題がなくなることはないと私は楽観的に考えています。

2)仮に「もうほとんどのことは解明されちゃって」いるとすると(その1)
ファンダメンタルな問題がすべて解明されたとしても、その応用に関する問題、つまり科学上の重大な発見を実際に人類に役立てるために解決しなければならない問題は多数あり、今20歳のひとが定年までの時間を忙しくするには十分なボリュームでしょう。

3)仮に「もうほとんどのことは解明されちゃって」いるとすると(その2)
フランソワ ジャコブ(ノーベル医学生理学賞受賞者):

目新しさは、陳腐なことをいままで気づかれなかったやり方で結びつけることから生まれる。創造とは結合しなおすことである。
ーSeed of discovery by W.I.B. Beverridge (松永俊男、鞠子秀雄訳)ー


たとえ、すべてが言い尽くされたとしても、まだ”いかに語るかという仕事”が残っていることをお忘れなく。


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元NHK報道記者主管でジャーナリストの池上彰氏が、ポドキャスト「Living Style~暮らしの中の先生たち」で著書「新聞勉強術」に関してのインタビューで話していた”新聞のニュース解説やコラムの楽しみ方”でのこと。

池上氏によればー”いずれにしても”という言葉が使われていれば、それは記事を書いた本人の考えがまとまっていない証拠であるとのことー...なるほどなと思いました。

”いずれにしても”は便利な言葉ですが、たしかにロジックの上ではかなり乱暴ですね。わたしも意識して使わないように心がけます。

参考までに、Asahi.comのサイト内で”いずれにしても”を検索してみました。けっこう使われているものです。





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Natureに掲載されたRichard J. Ladleらのコレスポンデンスによると、クリスマス(12月25日)に投稿された論文の数(%)は10年間に6倍に増加しているそうです。その理由としては:
1)Falling victim to the 'publish or perish' institutional culture
論文の量と質がアカデミアでの評価基準として益々重要視されるようになってきた
2)Administrative and teaching workloads pushes research and, in particular, writing into vacation periods.
研究以外の仕事量も増え、論文を書く時間がこの季節に追いやられる
3)Electronic submission systems
365日24時間いつでも論文が受理される
など...

We searched for 'Received on 25 December [year]', using Google Scholar, to find out how many submissions were made to academic journals on Christmas Day between 1996 and 2006. Even taking into account the overall increase in the volume of submissions, there were about 600% more manuscripts received by journals on 25 December in 2006 than in 1996 (Figure 1).

–Richard J. Ladle et al. Nature 450, 1156 (20 December 2007)–


Xmas-1


10年間の全体の論文数の増加など厳密な意味でのコントロールはとっていないようですが、ますます研究者に”workaholism”が浸透している印象は私も強く感じています。ともあれ、Richard J. Ladleらは最後に少しばかりナイスで(politically correct)なステートメントでコレスポンデンスを締めくくっています。

Although Christmas Day seems to be an ideal opportunity to get on with some blissfully uninterrupted research, we would urge our fellow scientists to keep their laptops turned off and enjoy a bit of Christmas spirit. You never know, Santa might then be more inclined to bring you that most popular of presents ― a paper published in Nature!




テーマ:研究者の生活 - ジャンル:学問・文化・芸術

ずいぶん前に読んだクリニカルトライアル(薬の臨床治験)を描いたノンフィクションのなかでのことですが、とあるバイオテクの研究所の描写で、壁にその会社のモットーが張られています:

「安い」、「早い」、「良い」のうち2つをとれ!


これは、アカデミアでの研究プロジェクトを計画するうえでも非常に参考になります。自分の仕事/プロジェクト/製品が、「安い」、「早い」、「良い」の3つのうち少なくとも一つの点で勝っている事は競争を勝ち抜く上での必要条件でしょう。しかし、1点にだけ特化する戦略は多くのひとが思いつき、おそらく常識的な範囲内の努力で達成可能でしょう。「非常に良いけれども時間も予算もかかる」とか、「早いけれどコストがかかり平均的なレベルの仕事(Quick & Dirtyは結構コストがかかる)」などは多くの人が達成可能でしょう。だからといって「安い」、「早い」、「良い」すべてを満たすことをめざすような戦略は、少なくともバイオメディシンの分野ではほとんど不可能です。

そこで実現可能なぎりぎりの線が「安い」、「早い」、「良い」のうち2つをとることなのです。ついつい時間とお金はかかってもいいからインパクトのある非常に「良い」仕事をしたいと思いがちです(「良い」だけを取る)。しかし、困難であってもどん欲に「良い」のうえに、さらに「安い」か「早い」のどちらかを達成することでその仕事に大きな価値が付くのです。

もう一度自分にいいきかせます。「安い」、「早い」、「良い」のうち1つだけとれる人は非常に多い。しかし3つとも取ろうとするのはあまりに無謀である。2つ取るのは簡単ではないが実現可能なギリギリのラインである。そして、2つ取ることができれば希少価値が生まれる。

現在どの2つを取るか考え中.....

テーマ:研究者の生活 - ジャンル:学問・文化・芸術

思索の場所を確保できるかどうか。それは現代人の最大の課題である”のですが、オフィスや書斎での勉強がはかどらないときに利用するのがスターバックスです。ボストンでは(おそらく日本でも)スターバックスの客の大半は教科書やラップトップコンピューター持参で何らかの思索や勉強をしています。社会学者のRay Oldenburgによればスターバックスが成功した大きな理由のひとつが、家庭でも職場でもないソーシャルギャザリングの場としての第三の場所”the third place”をスターバックスが提供していることにあると推測します:

the “third place”-locations other than home or work that are “neutral, safe, public gathering spots.”
                                                                                    -Ray Oldenburg-


スターバックスが地域の積極的な社交の場になっているという訳ではありませんが、”思索/勉強”の場としての”場の力”があることがキーであると思います。周りが勉強しているので自分も勉強しようというような”場の力”は、大人が勉強を始めるのに実は非常に重要であり、学校を卒業してしまえばそのような自発的な思索/勉強を促す場の力はなかなか見つけにくいものです。

スタ-バックス以外に勉強/思索のために場の力を利用できるのは公共の図書館でしょう。ボストンのパブリックライブラリーは作りが重厚であり、ヨーロッパ調の内装と多くの本が醸し出す知的な雰囲気と人々が勉強している”場の力”は、例えば3ヶ月間手を付けることがどうしてもためらわれた原稿に立ち向かうときなどに威力を発揮します。

PS: 私のように図書館ファンの人にはたまらない世界の図書館の写真をあつめたパワーポイントをみつけたので紹介します(自動では始まらないのでで進めてください。60枚目がボストンのパブリックライブラリーです)。

このスライドへの直接のリンクはここを
iMedixは患者や健康に関心の高い人の集うソーシャルネットワーキングサービスであり、さしづめ”患者版ミクシィ”のようなものであり、ニューヨークタイムズのFreakonomics Blogでは次のように紹介されています:

iMedix allows users to search for relevant medical information, share that information with others, form online communities, and rank the helpfulness of the information they find.
Think WebMD + Facebook + Wikipedia.


iMedixの登録者には病気を持ったひと(患者)と今病気ではないが健康に関心の高いひと(患者予備軍..)が、多くが顔写真入りで並びます。登録者間での情報交換や相互の助け合いのためのコミュニティーを形成し(Facebook)、消費者としての患者サイドからのなまの声のインベントリー化(WebMD + Wikipedia)をミッションに掲げています。Web2.0的な集合知が形成されるかどうか今後の動向を待たねばならないでしょう。

注意しなくてはならないのが、iMedixが製薬会社のdirect-to-consumer advertising (医師の処方箋が必要な薬を、患者や患者予備軍に向けて直接宣伝する手法。”Ask your doctor [for prescription]”と患者を勧誘する。)から利益を得るビジネスモデルであるということです。direct-to-consumer advertisingは一般の宣伝同様に消費者である患者の感性に訴えるように作られており、しばしばその医学的正さや(リスクを隠すような表現)、患者予備軍をもターゲットにした購買意欲をかき立てる手法(無料サンプル配布)などが問題にされています。

direct-to-consumer advertisingの一例


direct-to-consumer advertisingの問題点に関するNational Public Radioの記事
”Drug Ads Play Up Benefits, Downsize Risks”
<http://www.npr.org/templates/story/story.php?storyId=9571484>









テーマ:科学・医療・心理 - ジャンル:学問・文化・芸術

週末のひと時をノスタルジーに浸りたくて、アディエマスが演奏するNHKの「世紀を越えて」のテーマソングをTouTubeで見つけ出しました。アメリカに来た頃ケンブリッジの韓国ビデオ店でこの番組を毎週借りていました。歌詞は架空の言語「アディエマス語」だということを最近になって知りました。



また、ニコニコ動画で非常によくできた「世紀を越えて」のMADムービーも見つけました。


週末はボストンは雪のようですが、何かちょっとしたよいことがありますように....

(12/15追記)
トラックバックを頂いたpotasiumchさんの日記にも、NHKスペシャルの懐かしい映像が紹介されています。

potasiumchの日記”[メモ]映像の世紀・人体・世紀を超えて”




テーマ:研究者の生活 - ジャンル:学問・文化・芸術

人や物を褒めるときに大切なことは:
1)言葉を惜しみなく
2)照れることなく情熱的に
3)そして、具体的なポイントをあげる
などでしょうか。その気になれば、30円のボールペンでもここまで褒めることができるという例が、英国のAmazonのカスターマーレビューにありました (セスのブログより)。明らかにほめ殺し&悪ふざけですが.....

pen

テーマ:ことば - ジャンル:学問・文化・芸術

アル・ゴア前米副大統領のノーベル平和賞授賞式でのスピーチのハイライトを:

7年前の惨めな大統領選の敗退で政治生命が断たれる可能性もありましたが、引き際よく玉砕し(!!)、その後恥じ入ることなくよみがえり、「地球温暖化」をいち早く”fresh new ways to serve my purpose”にしたゴアの自己危機管理の能力は賞賛に値すると思います。「失敗しても引き際を間違わずに、その後も精進すれば必ず這い上がれる」がゴアから学ぶべき教訓でしょう。

Seven years ago tomorrow, I read my own political obituary in a judgment that seemed to me harsh and mistaken ? if not premature. But that unwelcome verdict also brought a precious if painful gift: an opportunity to search for fresh new ways to serve my purpose.



地球レベルでの危機管理に関して、漢字の”危機”という字をとりあげ:

危機の”危”は危険(danger)を表しますが、”機”はチャンス(opportunity)を表します。したがって地球温暖化という危機に立ち向かい乗り越えることで、われわれは他の危機的な状況を解決するに足るモラルとビジョンを身につけるチャンスを与えられていると考えられる。

In the Kanji characters used in both Chinese and Japanese, “crisis” is written with two symbols, the first meaning “danger,” the second “opportunity.” By facing and removing the danger of the climate crisis, we have the opportunity to gain the moral authority and vision to vastly increase our own capacity to solve other crises that have been too long ignored.



また、最後には問題を先送りにしてはいけないと釘をさします:

未来につけをまわしてはならない。次の世代に胸を張って答えられるような行動をしなくてはならない。我々は次の世代の若者にきっとこう訊かれる、「そのとき我々は何を考えていたのか、そしてどうして行動しなかったのか」と

The future is knocking at our door right now. Make no mistake, the next generation will ask us one of two questions. Either they will ask: “What were you thinking; why didn’t you act?”



もちろん専属のスピーチライターが書いたものでしょうが、なかなか味のあるスピーチです。

(スピーチのムービーと全トランスクリプトはここで

テーマ:語学の勉強 - ジャンル:学問・文化・芸術

午前4時(4 a.m.)は深夜と早朝の重なった微妙でミステリアスな時間帯です。4 a.m.はアメリカ文化のさまざまな局面で特別な意味を込めて使われているようです。詩人(Performance poet) のRivesがポール・サイモン、ザ・シンプソンズ、クリントン元大統領、ルーズベルト (FDR)大統領など一見無関係な人物のなかに隠された4 a.m.をつないだ9分間の美しいストーリー・テリングを披露しています。週末の芸術鑑賞にどうぞ。




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日垣 隆「個人的な愛国心」より

思索の場所を確保できるかどうか。それは現代人の最大の課題である。電車の中や喫茶店でもやむを得ないのだが、しかし行動をともなわない思索は原理的に意味がない。


そして、行動を決める思索には以下の3点が必要であると日垣氏は説きます:

1)”過去の分析”のためのデータ解析
2)”現在の交通整理”のためのメモする行為
3)”未来への予測”のための内在的議論や助言

行動を決めるための思索の重要性については、私も全く同感です。また、思索の場所(同氏は書斎を理想とする)の確保も簡単ではありません。私の場合は、家の書斎、大学の図書館、市の図書館、大学のカフェ、隣の大学のカフェ、スターバックスなどいろいろ試してましたが、現在は早朝のオフィスが思索の場としてWorkしています。

ここで、一つ付け加えたいのは、答えを求める思索はなかなかうまくいかないものです(少なくとも私には)。そんなときには、問いが「正しく」ない場合が多いのではないでしょうか。答えを追い求めるのを一時やめて、問いが本当に「正しい」のか問い直してみる。目の前の2者選択を迫られ決めかねている場合でも(自分の場合は毎日そうですが)、「正しい問い」を問い直してみると、2者どっちでもよかったり、どちらもだめであることが判明することがしばしばあります。

質問力」などという能力の重要性が提唱されていますが、最初から正しい質問ができることはめったにありません。また質問されると(自分で自分にした場合でも)質問の正当性を自明と思いこみ、回答することに集中しがちです。しかし、思いこみにとらわれず、常に問いの「正しさ」を問い、より正しい問いを”思索”し続けることを忘れないようにこころがけています。







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昨日のエントリー「視野を広げる方法で」で「研究者は本来特定の分野での専門性を深めることを良しとする職業であるはずであるのに、どうして他の分野へ視野を広げる必要があるのか」という趣旨の質問をいただきました。これは非常に重要な問題提起であります。

一般的には2つのアドバイスがあるでしょう:(A) NO: 専門性の高さが研究者のコミュニティーでの評価に直接つながるので「狭く深く」にプライオリティーをおくべきである (B) YES: 短期的には効果はや利益はないかもしれないが、長期的には何らかの役に立つ可能性があるので「広く浅い」学びも必要である。

私は基本的に(B)の立場に近いのですが、プラスアルファがあります。プラスアルファとは内田樹氏が「下流思考」で述べられていたこと一部共通しますが、「視野を広げる学びは何の役に立つのか」という問いをとりあえずカギ括弧にいれて、まず視野を広げるために学ぶことが必要であるということです。これは、”アウトプットを前提にインプットを”に矛盾する面もありますが、学びを修行ととらえて、「視野を広めることは簡単ではなく、アクティブに行動しなくては達成できないことであるので、アクティブに行動して達成する価値がある」というさらに矛盾したステートメントに変換されてしまいます。

クリアな答えのある問題ではありませんが、今後フォローしていきたいと思います。


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プロフィール

Motomu Shimaoka

Author:Motomu Shimaoka
島岡 要:三重大学医学部・分子病態学講座教授 10年余り麻酔科医として大学病院などに勤務後, ボストンへ研究留学し、ハーバード大学医学部・准教授としてラボ運営に奮闘する. 2011年に帰国、大阪府立成人病センター麻酔科・副部長をつとめ、臨床麻酔のできる基礎医学研究者を自称する. 専門は免疫学・細胞接着. また研究者のキャリアやスキルに関する著書に「プロフェッショナル根性・研究者の仕事術」「ハーバードでも通用した研究者の英語術」(羊土社)がある. (Photo: Liza Green@Harvard Focus)

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