ボストンで13年働いた研究者が、アカデミック・キャリアパスで切磋琢磨する方法を発信することをめざします。
研究者の仕事術」から5年、続編「研究者のための思考法 10のヒント」を書き上げることができ、本日発売になりました。

「研究者の仕事術」のモットーは”プロフェッショナル根性論”でした。今でも根性論をこよなく愛していますが、根性論は取り扱い方法を間違えば、反知性や反教養に傾いてしまいます。

そこで「研究者のための思考法」では、少し大人の視点から”根性論と知性主義のバランス”をとることを試み、”知的しなやかさ”という言葉を切り口に、賢い(WISEな)考え方の基礎となる10のトピックについて、心理学や社会学の重要な知見を解説しながら、私自身の考えをコンパクトにまとめました。

研究者を含めたエキスパートやプロフェッショナルとしてのキャリアを目指す方々に向けて、渾身の力を込め2年がかりで書きましたので、是非ともご覧ください。

目次とまえがきは羊土社のHPよりご覧いただけます。



「研究者のための思考法 10のヒント」を取り上げてくださったブログ:

京大・椛島先生きたきゅーから椛島健治の頭の中を送ります

関西医大・広田先生research for the best cure™::blog

慶応大・門川先生研究留学ネット

米国コロンビア大学・後藤先生後藤義幸のミクロ共生学

北海道大学・栃内先生5号館のつぶやき

Twitter / Mayumi Narakoさん(@FrdmFries〕7月11日①7月11日②

ボストン大学・安田先生「海外研究者のありえなさそうでありえる生活」:予告編、 感想その1感想その2(ブラームス交響曲)感想その3(リスクと抗脆弱性)

山形大学大学院 医学系研究科 医療政策学講座・伊藤 嘉高先生偶然を必然にする―島岡要『研究者のための思考法10のヒント』





研究者のための思考法 10のヒント〜知的しなやかさで人生の壁を乗り越える研究者のための思考法 10のヒント〜知的しなやかさで人生の壁を乗り越える
(2014/07/01)
島岡 要

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やるべきことが見えてくる研究者の仕事術―プロフェッショナル根性論やるべきことが見えてくる研究者の仕事術―プロフェッショナル根性論
(2009/08/01)
島岡 要

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テーマ:本の紹介 - ジャンル:学問・文化・芸術

数日前たまたま久しぶりにジョブスのスタンフォードスピーチをiPod nanoで聴いていました。いま思い出すのは、あの有名な”Stay Hungry. Stay Foolish.”ではなく、彼の死に対する哲学です。


Death is very likely the single best invention of Life. It is Life's change agent. It clears out the old to make way for the new. 

死とは人生における最も優れた発明だ。人生を根底から変える力を持つ。古い者たちを一掃し、新しく来た者たちに道をひらく



クラークの三法則(Clarke's Three Laws)とは、SF作家アーサー・C・クラークのよる3つの未来予測の法則(lows of prediction)(Wikipedia)

1. When a distinguished but elderly scientist states that something is possible, he is almost certainly right. When he states that something is impossible, he is very probably wrong. (高名だが年配の科学者が可能であると言った場合、その主張はほぼ間違いない。また不可能であると言った場合には、その主張はまず間違っている。)

2. The only way of discovering the limits of the possible is to venture a little way past them into the impossible. (可能性の限界を測る唯一の方法は、不可能であるとされることまでやってみることである。)

3. Any sufficiently advanced technology is indistinguishable from magic.(充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない。)





7/22テロは「寛容」というノルウェイ国民の重要な価値感に対する挑戦とも考えられます。ノルウェイ首相Jens Stoltenbergは、プレスカンフェレンスで、”テロによりノルウェイは深く傷ついたが、我々の価値観は揺らぐことはない、政治家としての信念はぶれない”というメッセージを発しています。

"the Norway we will see after will be more open, a more tolerant society than what we had before."



また、Liberal International Party President Hans van Baalenは首相の言葉を引用しています。

"paradise turned into a hell but Norway must remain an open and democratic society and must not turn into a fortress”



揺るがない価値観をはっきりと国民に示す。そして国民にそれを単なるパフォーマンスではなく、本気であると感じさせる力がリーダーには必要だと教えられました。




”読みやすくて、知識が蓄えられる科学に関する書籍を厳選して紹介”しているポッドキャスト「ヴォイニッチの書棚」の52冊目で「研究者の仕事術」が紹介されました。

ヴォイニッチの書棚:52冊目 「研究者の仕事術」(6分39秒)

 本当のプロフェッショナルな研究者とは終身雇用とは縁のない世界に身を置き、研究費を自ら枷がなければ次の年の食が保証されず、自らのキャリア戦略を自ら立案して研究に取り組む科学者のことです。


パーソナリティー樽町野久栄乃(Tarumachino Kueno)さんの一度聴いたら忘れられない癖になるナレーションを是非聴いてみてください。




ちなみにこれまでのヴォイニッチの書棚のラインナップは以下のとおりです。

51冊目 「マンガでわかる確率入門」
50冊目 「137億光年のヒトミ」
49冊目 「なぜ生態系を守るのか?」
48冊目 「身近な雑草のふしぎ」
47冊目 「食べ物はこうして血となり肉となる」
46冊目 「細胞の意志」
45冊目 「宇宙に知的生命体は存在するのか」
44冊目 「リサ・ランドール 異次元は存在する」
43冊目 「疑似科学入門」
42冊目 「食品汚染はなにが危ないのか」
41冊目 「世界で最も美しい10の数学パズル」
40冊目 「ありえない 生物進化論」
39冊目 「元素周期 萌えて覚える化学の基本」
38冊目 「はじめてのGTD ストレスフリーの整理術」
37冊目 「ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた驚きの宇宙 銀河」
36冊目「アストロバイオロジー」
35冊目「巨大高層建築の謎」
34冊目「からだビックリ!薬はこうしてやっと効く ―苦労多きからだの中の薬物動態―」
33冊目「アキレスとカメ」
32冊目「原子力ルネサンス」
31冊目 「化学物質はなぜ嫌われるのか」
30冊目 「ビールボーイズ」
29冊目「実験医学増刊・再生医療へ進む最先端の幹細胞研究」
28冊目「キカイはどこまで人の代わりができるか」
27冊目「南極大図鑑」
26冊目「科学力のためにできること」
25冊目「ゴリラの子育て日記」
24冊目ニュートン別冊「連動して発生する巨大地震」
23冊目「別冊日経サイエンス 温暖化危機 地球大異変 Part2」
22冊目「中国の環境問題 今なにが起きているのか」
21冊目「人類の足跡10万年全史」
20冊目「よみがえる恐竜・古生物」
19冊目「奇跡の新薬開発プロジェクト」
18冊目「日本人の褥瘡(じょくそう)危険要因」
17冊目「世界を変えた天才科学者50人」
16冊目「図解宇宙船」
15冊目「すばる望遠鏡の宇宙」
14冊目「ココまで進んだ細菌利用 人を助けるへんな細菌すごい細菌」
13冊目「魚の発酵食品」
12冊目「遺伝子できまること、きまらぬこと」
11冊目「賢くはたらく超分子」
10冊目「車の渋滞・アリの行列」
9冊目「砂漠化ってなんだろう」
8冊目「やっぱりペンギンは飛んでいる!! 拝啓、ホントに鳥ですか?」
7冊目「不都合な真実」
6冊目「暗黒宇宙の謎」
5冊目「クマムシ・小さな怪物」
4冊目「大人のためのロボット学」
3冊目「眼の誕生・カンブリア紀大進化の謎を解く」
2冊目「クラゲのふしぎ」
1冊目「恐るべき旅路 ―火星探査機「のぞみ」のたどった12年」









小飼 弾さんの「404 Blog Not Found」で、「やるべきことが見えてくる研究者の仕事術―プロフェッショナル根性論 」の書評を頂きました。

”プロフェッショナル根性論”を”Grit” (「不屈の精神」「気骨」)や”ぐぬぬ力”とリフレーズしつつ、

いかに歯を折らずして歯を食いしばるか。それには「根性のための根性」でない、本物の根性論が必要であり、本書が提供するのはまさにそれである。
本書は、知のマウスピースなのだ。
                ―「404 Blog Not Found」


知のマウスピース”という言葉にクリスタライズ(結晶化)させる小飼さんの研ぎ澄まされた言語感覚には感動させられました。

素晴らしい言葉をいただき、ありがとうございました。




テーマ:ことば - ジャンル:学問・文化・芸術

ガンジー語録(In Search of Mahatma)より:

the best way to find yourself is to

lose yourself in the service of others


自分をみつけるきっかけは自分の中にはないのかもしれません。



参考:10月2日は International Day of Non-Violence「You must be the change you want to see in the world





テーマ:なるほど!英語 - ジャンル:学問・文化・芸術

デプログラマー(Deprogrammer)とは、カルトに洗脳されたひとの、洗脳を解き普通の世界に連れ戻す職業。Thought reform consultantやExit counselorと呼ばれることもあるらしい。

デプログラマーのひとりDiane Benscoterは17歳のときに、カルトに心酔し洗脳された経験をもち、デプログラマーにより洗脳を解かれたのち、自分自身デプログラマーとなる道を選ぶ。

And the most dangerous part of this is that is creates "us" and "them," "right" and "wrong," "good" and "evil." And it makes anything possible. Makes anything rationalizable.



彼女がカルトに洗脳された経験と、デプログラマーとして洗脳を解いた経験を語ったTED Talkでは、洗脳を根底にある最も危険な要素は、言葉巧みにすべてを二元論(われわれとその他、善と悪など)に落とし込むことにあるといいます。二元論は理解しやすく、思考停止を簡単に引き起こし、どんな目的でも一見正当化してしまいます。

エンターテインメント大作映画などでは、善・悪がはっきりしている作品は理解しやすいので好まれる傾向があり、ハリウッド作品などでは英語がまったくわからなくても楽しめる作品もあります。ところで、日本では『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』がもうすぐ公開ですが、ヱヴァンゲリヲンのすぐれたところのひとつが、善・悪がはっきりしていないところだと思います。この作品が日本で受け入れられるというこは、日本人の精神が容易く二元論に逃げ込まない”腰の強さ”を持っていることをほのめかしているのかもしれません。

(このエントリーをかいている最中にハリウッド対ヱヴァンゲリヲンという2項対立を使っていることに気づいてしまいました....)




テーマ:雑学・情報 - ジャンル:学問・文化・芸術

ヴィジョン (Vision)はサイト (Sight) を必ずしも必要としない

"You don't have to have sight to have vision."
    
ーReginald Golledg(行動地理学者)ー



カリフォルニア大学の行動地理学教授のReginald Golledge博士(2009年5月29日没、71歳)の言葉。

1980年代に変性疾患により盲目となり視界(Sight)を失うが、研究に対する情熱は失わず、行動地理学の分野で著しい業績をあげる。そして、カリフォルニア大学サンタバーバラ校・地理学部(Department of Geography)のヴィジョナリー(Visionary)リーダーとして貢献し、同学部を全米でトップクラスにランクされるまでに引き上げた。

上の言葉はサイエンス誌の本年度はじめのインタビューで「あなたの信条は(What is your motto?)」に答えたもの。



テーマ:研究者の生活 - ジャンル:学問・文化・芸術

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プロフィール

Motomu Shimaoka

Author:Motomu Shimaoka
島岡 要:三重大学医学部・分子病態学講座教授 10年余り麻酔科医として大学病院などに勤務後, ボストンへ研究留学し、ハーバード大学医学部・准教授としてラボ運営に奮闘する. 2011年に帰国、大阪府立成人病センター麻酔科・副部長をつとめ、臨床麻酔のできる基礎医学研究者を自称する. 専門は免疫学・細胞接着. また研究者のキャリアやスキルに関する著書に「プロフェッショナル根性・研究者の仕事術」「ハーバードでも通用した研究者の英語術」(羊土社)がある. (Photo: Liza Green@Harvard Focus)

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